☆感想(観劇・映画・小説)

(雑記)『13階段』。

 ←KEEP OUT6 第7話 微熱 →KEEP OUT6 第8話 不信感
久しぶりに、熱中して一気に読める本に出会えました^^
高野和明さんの、この作品。




【あらすじ】
犯行時刻の記憶を失った死刑囚。
その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。
だが手掛かりは、死刑囚の脳裏に蘇った「階段」の記憶のみ。
処刑までに残された時間はわずかしかない。二人は無実の男の命を救う事ができるのか。
江戸川乱歩賞に燦然と輝く傑作長編。


これはね、本当に文句なく面白かったです。
最初は、まるで死刑制度と裁判所の実状を見せつけられながら、ドキュメントのように展開していくんです。
刑務官南郷が自ら選んだ、仮出獄の三上青年と共に、探り探り、冤罪を晴らす捜査に出るんですが・・・。

その過程がね、ジワジワと胸を打ちます。
三上青年がまた、いい子。人を死なせてしまってはいるんですが、
前科を背負ってしまった自分を、借金を背負って苦しんでいるにも関わらず笑顔で迎えてくれる両親への思いとか、自分をこの仕事にひきぬいてくれた南郷への感謝の気持ちとか。
そんなものが、無理なくリアルに心に沁み入ってきます。

そして、現代日本における死刑制度の曖昧さ、国会の動きに寄って死刑執行日が左右される不条理さ、
更には、死刑そのものへの疑問を、読むものに問いかけてきます。

南郷の人柄も、なかなかいい!
実直で思慮深く。けれど、正義感が強すぎるゆえの激しい葛藤と苦悩。
(苦悩の正体は、ここで語れませんが)
彼の夢は、パン屋さん。
(ああ、パン屋さんをさせてあげたい><)

前半は、着実に冤罪を晴らすべく、新犯人を追うと言う形を取っていたのですが、
後半から、知らず知らずに前半に貼られていた伏線が、見事に浮き上がってきます。

そのタイミングが、絶妙!
こんなに伏線を張ってたのね!やられた~w感が、心地いい。

けれど、それらはみな、南郷や三上を窮地に追い込んで来ます。

冤罪をかぶせられそうになっている樹原青年の命のタイムリミットは迫るのに、
どんどん、何者かの手に寄って、不利な状況に・・・。

いやあ、もう、最後の最後はね、読む手を止められませんでしたよ。
毎回、読書はお風呂の中なんですが、のぼせて倒れる寸前でした。(危険ですのでやめましょう)

あああ、そうか、そこにも伏線か!
そして、なんで、何でそこでこうなるの?
酷い、助けて~~!
と、脳内でぼやきながら、・・・・・・・・読了。
最後は、じ~んとした、感慨が残りました。

うううん、すごい。
このプロットは、完璧。
緻密かつ、明快。
堪能しました。

そして、死刑制度について改めてじっくりと考えさせられた、深い作品です。



関連記事


もくじ  3kaku_s_L.png 凍える星
もくじ  3kaku_s_L.png モザイクの月
もくじ  3kaku_s_L.png NOISE 
もくじ  3kaku_s_L.png RIKU
もくじ  3kaku_s_L.png RIKU・3 托卵
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
  • 【KEEP OUT6 第7話 微熱】へ
  • 【KEEP OUT6 第8話 不信感】へ

~ Comment ~

^^ 

お風呂の中で読書~
いったいどのくらい入ってるんだ!
って話ですが^^;
トイレはその点ノボセル心配がありませんw^^)/

waravinoさんへ 

もう、読書は電車の中か、お風呂です。
自分の作品も書きたいし、でも、読みたいし、時間は無いし・・・・で、思いついたんです。
2年前から、ずっと、読書はお風呂^^

お風呂がね、一番誰にも邪魔されずに読めるんです^^
(トイレは、だって、さむいですもん><)
でも30分でギブかな??

あまり、健康によくなさそうだけど・・・・。^^;

NoTitle 

読みましたよこの本☆
人間のいろいろな立場にはいろいろな想いがあるんだって思えました。
苦しい事をいっぱい抱えてる人達が向かうところ。。
前に進む力を信じようって思えたような記憶があります。。
ちなみに映画も見ました。
こちらもまあまあでしたよ☆

kaziさんへ 

kaziさん、いらっしゃい^^

ちょうどこちらも、書き込みに行ったところだったので、びっくりw
同時でしたね。

そうなんですか!読まれましたか。
ミステリーばかり読んでいるのに、この本は今まで知りませんでした。

エンタテイメント的な、スリリングな展開の中に、リアルな心揺さぶる人間ドラマがあって、
いい作品でしたね。
映画にもなってるらしいですね。
でも、好きな作品の映画って、ちょっと観るのを躊躇ってしまう時があります。
がっかりしたくないなあ・・・・と。

自分でキャスティングして、映画にしてみたいとか、そんな妄想ばかり膨らんでしまいます(笑

初コメント、ありがとうございました^^

NoTitle 

江戸川乱歩賞を取った作品や作家を好んで読んでた時期がありまして、
いわゆる同じく、ミステリー好きです☆
妄想はやめられませんね(笑)

kaziさんへ 

あ、そうですよね。
賞を取った作品ならば、ハズレルことは無い。
なぜ気付かなかったんだろう。
kaziさんもミステリー、お好きなんですね^^
妄想、膨らましましょう~。

NoTitle 

またまたlimeさんのレビューを読んで、
あー読みたいな、と思ってしまう一冊ですね。

伏線のからくりが面白そうです。
もっと読みたいですね。
でも時間ぐぁ~~

NoTitle 

面白そうですな。噂には聞いていましたが、図書館にあったら読んでみよっと。

今日は父の誕生日で、そのお祝いも兼ねて実家に泊まり込みなのでネットが好きなだけできてウレシス。とはいえもうそろそろ寝ますけど。

けいさんへ 

えへへ。
今回は、ミーハーレビューじゃなくて、真面目にレビューしちゃいました^^

わたしだって、たまには、やるのです!(なにを)

なんか、いいですよー、この本。
手に汗握るし、すごくリアルなのに、読後感は、いいのです。
でもやっぱり、読み終わると寂しいなあーー。
おもしろい小説って、いつも。

ポール・ブリッツさんへ 

図書館で見つけたら、ぜひ!
この私が1週間で読んだんです。ポールさんなら1日です^^
とても、楽しめますよーーー。

おお、今日はネットし放題?
でも、もう寝ちゃうんですか?
夜はこれからなのにーーー!(なんのお誘い)

私も好き! 

この本私も大好きです。
月日を空けて2回読みました。

死刑。
このことについて、考えさせられますね。
ぐるぐるぐるぐる…
ぴたりとした正解が出ないから、今の今も世の中が議論しているのですが。
どうすべきだったのか、ずっと考えてしまいます。
サスペンスとしても、人間ドラマとしても、重みのある本ですね。

お風呂でのぼせる!
ものすごい分かります。
夢中になり過ぎて、私もたまに脱衣所でグロッキーになります(笑)

ごろちゃんさんへ 

おお! ごろちゃんさんも。
そうなんですよ、サスペンスとしても、人間ドラマとしても!
最後に、まさかあんなに盛り上げてくれるとは、実は思いませんでした^^

宮部みゆきさんが、帯で「これは大変な商売敵を世に送り出してしまった」と書いていた意味が分かります。
書き手にとっても、「ああ、くやしいな」と思わせる演出でした。

え! ごろちゃんさんも、お風呂で読書?
お仲間だ~。
でも、のぼせちゃうの、気をつけましょうね。
久々にのぼせちゃう本に出会えて嬉しかったです。

それから・・・本って、意外と湿気に強いですよね^^

NoTitle 

「パン屋さん」何と丸みのある単語なのでしょう!
将来の夢はパン屋さん、ただこの一言だけでムダな説明が
省け、かつそのお人柄をうかがわせます。
まさに魔法のワードですね。
僕も使います(いつ?)

いつも思うのですが、limeさんはどの作品に対しても作中の人物と
同等、もしくはそれ以上の苦悩と喜びを体感されていますね(≧▽≦)
是非とも著者にlimeさんのレビューを読んで頂きたいです。

蛇井さんへ 

「パン屋さん」
いいでしょう?
本編でも、その言葉が、空気を和らげて、南郷の人間味が滲んできます。

名前もね、サウス・ウインドウ・ベーカリーって考えてて。
三上青年が考えてくれたんだと、嬉しそうに思い出すシーンが・・・ラストなんですが・・・
その時、いったいどんな状況になっているのかは・・・秘密です><
蛇井さんもいいつか、使ってください。パン屋さん。(いつ?)
(蛇井さんなら、ハード・スネイク・ベーカリーでしょうか)

おお、嬉しいです。
私、キャラクターが気に入ってしまうと、とことん入り込んでしまって。
読み終えた後は、ものすごく体力消耗してます^^
でも、そんな小説に出会えることは、稀なんです。
そんな物語を、これからも探して放浪したいと思います!

NoTitle 

死刑………ですか。
おいらは賛成ですよ。

るるさんへ 

私も若いころは、そうだったんですよね。
でも、なんか色々考えてしまうなあ~。
難しい問題ですね。

大好きっ! 

高野さん、大好きですね~。
「13階段」であたしも知り合ったのですが、最高でした~(・∀・)
また読みたくなってしまいますね。
好きな本はいつでも読めるので幸せ感じちゃいます♪

igaigaさんへ 

私はまだ、高野さんはこの本だけなんですが、他のも読んでみたいなと思います。

高野さんは、他の作品、けっこうファンタジックというか、超常的な設定が多いのが意外でした。
この「13階段」が、あまりにもリアルなので。
次は、どれを読んでみようかなぁ~。迷いますね^^

そう、好きな本って、何度も読みたくなりますよね。
そんな本に、沢山出会いたいです。

NoTitle 

さっそく図書館で借りてきました。

でも書き込みがあるとか。たぶん死刑制度についてぐだぐだ自分のいいたいことを垂れ流したんでしょうなあ。そんなやつがいるから図書館の本は。ぶつぶつ。うにゃうにゃ。

ポール・ブリッツさんへ 

おお、13階段ですね!

書き込みですかあ~。
いやですねえ。
本に書くなんて、もってのほかです><
管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

~ Trackback ~

トラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【KEEP OUT6 第7話 微熱】へ
  • 【KEEP OUT6 第8話 不信感】へ