☆感想(観劇・映画・小説)

(雑記)「わが手に拳銃を」読了。興奮!

 ←電脳うさぎとココロのありか 第13話 日記・鍵  →(雑記)Happy New Year♪ご挨拶はなぜかイラストで
高村薫先生の「わが手に拳銃を」をやっと読み終えました。
セリフに感激するたびに何度も何度も読み返していたので、ずいぶん時間がかかってしましました。




「李歐」にぞっこんだったために、その下敷きとなったこの作品も読んでみたくなりました。
最初はこの「わが手に・・」は、「李歐」を超えることはないだろうと思ってたんです。
それほど私の中で李歐は完璧な小説でした。

でも。でもです!
これはもしかしたら「李歐」を超えてしまったかも!

この二つの作品の登場人物は、名前もポジションも、ほとんど同じです。
しかし、その生き方、目指すものが少しずつ違っているだけで、全体の世界がかなり変わってしまいました。
再構築され、組み換えされ、その結果、集着地点が全く違う、別の物語に生まれ変わったんです。


「李歐」が秀逸な、完璧なる小説だとしたら、
「わが手に拳銃を」は、血沸き、肉躍る、究極の硬質なエンターテイメントです。
とにかく、最後の章などは、呼吸するのも忘れるほど夢中で読みました。

「李歐」の中に登場する李歐と、「わが手に・・・」の中のリ・オウとは、同じでありながら、持っている体温が違うんです。
私は最初「わが手に・・・」のリ・オウは脇役なんだと思っていました。ところがどっこい、なんと登場は倍!
そして、なんとも情熱的で、一彰に対する愛情表現が、見ていて照れるほどストレートで、必死!

「李歐」では、一彰が李歐に惚れ込み、大陸と李歐を追い求めて様々な陰謀に巻き込まれるのですが、
「わが手に拳銃を」ではリ・オウが圧倒的に一彰に執着します。
それは怖いほどに情熱的で、蛇のように嫉妬深く、子供が駄々をこねるような愛くるしさで一彰を包み込みます。

公安も大阪府警もCIAも組も、そして香港、中国のシンジケートも敵に回し暗躍するリ・オウが、
最後には命がけで一彰を求める。
一彰もそのリ・オウの火の矢に心臓を貫かれ、人の道を外れ、罪を背負いながら、やはりその美しい獣を心のどこかで求めていく。
二人の運命をもてあそび、善か悪か、日々変貌する笹倉も、田丸も、「わが手に・・・」の方がワクワクさせてくれます。


すみません、読んでない方には、まるっきり・・・な解説ですね。
とにかく、興奮が収まらなくて。
随所にちりばめられた、リ・オウと一彰の、胸の疼くようなやり取り、回想。
全部書きだしたいほどです。

私の好きなシーンは数えきれませんか、ほんの一か所・・・言っていい?

「再会」の章で、危険を承知で一彰に会いに来たリ・オウ。
月明かりでしなやかに踊りだす、鳥を思わせるその体。
しかしその羽根に一彰は、岩に繋がれた紐を見てしまいます。
自由で奔放に見えるその踊りも、身体も、その束縛から逃れるための祈りなのではないか、と感じるんです。

『・・・どちらかを選ばなければならない時が来るのなら、リ・オウこそは自由に飛びまわるべき鳥だ。世界は広く、中国も広く、リ・オウはほんの塵ほどの小さな鳥で、しかも若い。この鳥一羽、どこへ行こうと構わないじゃないか。故郷も先祖も、デモクラシーも義理も恩義も、リ・オウの前では消えてしまえ、と一彰は念じた』

このあたり、胸がすーーーっと解放される気がしました。
しかし、このあと一彰は、リ・オウが、ただ運命に束縛される、小さな鳥ではないことを知るんですが。

最後の章、ここはもう、ただひたすら手に汗握りました。
一彰のあまりのストイックさに胸が痛くなり、リ・オウのリ・オウらしくないわがままに、胸を鷲掴みにされ。

読み終わった時にはまたもや放心状態です。
最後の6行。
この6行にこの物語の秀逸さ、激しさ、研ぎ澄まされた美しさ、危なっかしさ、妖艶さ、すべてが集約されているような気がしました。

まだまだ、語りつくせませんが・・・。
本当に、今年最期を締めくくるにふさわしい作品でした。出会えたことに、心から多謝!


----------------------------

さて、今夜はもうひとつ!

『私が心を奪われた小説&登場人物・2010』です。
(どうでもいいって・・・笑)

※ラインナップは、なぜか「クリスタルの断章」のポールさん(^o^;…
(なんで私の意中をすべて知ってる??)

さて、順不同です。

・ジョニー (「真夜中の相棒」)

・マック (「真夜中の相棒」)

・ツァラプキン (「ウィンブルドン」)

・ヘンリー・リオス (「秘められた掟」)

・ジョシュ・マンデル (「秘められた掟」)

・李歐/リ・オウ (「李歐」&「わが手に拳銃を」)

・吉田一彰 (「李歐」&「わが手に拳銃を」)


ひと作品、ひと作品、読み終わるたびに、「もうこれ以上面白い作品、魅力的な登場人物に会えないんじゃないか」と脱力感に陥るのですが、その都度、更に素敵な作品に出会う事ができました。
本当にラッキー(*^_^*)

さあ、来年は、この李歐を超える人物、作品に出会う事が出来るのか!
不安と期待がいっぱいです。

雑記に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。ヽ(´∀`)ノ .:。+




関連記事


もくじ  3kaku_s_L.png 凍える星
もくじ  3kaku_s_L.png モザイクの月
もくじ  3kaku_s_L.png NOISE 
もくじ  3kaku_s_L.png RIKU
もくじ  3kaku_s_L.png RIKU・3 托卵
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
  • 【電脳うさぎとココロのありか 第13話 日記・鍵 】へ
  • 【(雑記)Happy New Year♪ご挨拶はなぜかイラストで】へ

~ Comment ~

NoTitle 

究極の選択に対するわたしなりの回答

ジョニーとマックは、かかわりを持つとどこまでも転落してビンボーになって行きそうなので×。

ヘンリーとジョシュは、万一愛など告白されてしまった場合、男のわたしにはそういう趣味嗜好はないので×。

李歐と一彰は、つきあっていたら命がいくつあっても足りなそうなので×。

ということで、消去法で友達にしたい男はツァラプキンくんとなりました(笑)。

うーむ、究極でもなんでもない(^^;)

NoTitle 

女性の書いたハードボイルドというものに興味を持ちました。
ここまでlimeさんが絶賛しているのですから読んでみようと
思います。

李歐氏は以前limeさんがイメージを描かれていたので
読みやすいかも?

ポール・ブリッツさんへ 

はははは!

やっぱりツァラプキン君ですかあ(^0^)
彼はいいですねえええ~。
でも、暑い日も寒い日も、コートに連れ出されてしまいそう・笑
キングと乱打する彼をじっと見てるだけでいいな。
あ、その前にロシア語習得しなきゃね。

そうですね~。ジョニーは可愛いけど食べ物の好みが違いすぎるし、マックはまたギャンブルですってんてんになりそうだし・・・。

ヘンリーは仕事にかまけて、遊んでくれなさそうだし、ジョシュは・・・。
ジョシュは・・いいなあ♪ (キープ)

李歐は・・・きっと一彰以外には冷たいんでしょうね(T^T)
彼にしか懐かない!(嫉妬)
よし! 一彰を狙え。
一彰は年上好みらしいから、一彰にしよう。李歐にやきもちを焼かせるんだ(●´艸`)ヾ

あ・・・・・だめだ!  原口のように、李歐に殺されちゃう (∥ ̄■ ̄∥)

蛇井さんへ 

いいですよ~~~!「わが手に拳銃を」

男性にだって、あんな硬質な文章はなかなか書けません!
そのなかにも、色気や、艶があって。

高村先生の文章は、きっと最初は堅過ぎてとっつきにくいかもしれませんが、
50Pも読めば、その世界観にどっぷりはまってしまいます!
銃機が好きな人には更にたまりません!
私、銃機が好きでしてね。もう釘付けです!

これを一冊読めば、蛇井さん、ぜったい硬派になります!

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます

鍵コメRさんへ 

「李歐」買ったんですね!Rさん。
目がお疲れ気味の時には、とてもハードな緻密な描写かもしれませんが、
数十ページ読んで頂けたら、その魅力が見えてくると思うんです。

Rさんの好みに合うか自信ないんですが、騙されたと思って、ぜひ・・・。

あ、でも、ストレートにがつんと来るのは、「わが手に拳銃を」かもしれません!

Rさんの本棚、いっぱいにしよう計画・笑

NoTitle 

地獄の戦場のようなコミケから帰ってきて、ミカン食いながら紅白見て怠惰な年末を過ごしています。

2時間後には元朝参りに近所の神社に行きます。

よいお年を~♪

ポール・ブリッツさんへ 

おお、あのコミケですか!
ニュース番組で映ってましたよ~~。
すごいんですねえ、あそこは!
お疲れ様でした。

でも、ちゃんと初詣いかれるんですね。
私、ずいぶん行ってないなあ・・・。

ではでは、よいお年を!!
来年もよろしく!
・・・あと25分後ですが・笑

NoTitle 

明けましておめでとうございます。

おとそのせいか眠いぜ……。

ポール・ブリッツさんへ 

初詣、行ってきましたか?
今日はほろ酔い気分ですね?
執筆は明日から・・・ってことで(*^_^*)

NoTitle 

ネットをやりながらテレビを横目で見ていたところいきなり「リ・オウ」という文字が出てきたのでなんだと思ってよく見たら「デ・オウ」という男性用化粧品でした。加齢臭消しの。とほほ。

あ、94円でスーパーで買った甘夏を絞ってみたら、1個で180mlほどジュースがとれました。飲んでみると砂糖抜きでもなかなかうまかったので、安いときに買いだめしようと思います。ちなみにいよかんではその半分以下もとれませんでした。

甘夏は種も多めですので、実際にしぼって飲むときには注意してくださいね。固くて飲むとき邪魔なのであります(^^;)

ポール・ブリッツさんへ 

懐かしい記事にコメント、ありがとうございました^^
「リ・オウ」じゃなくて残念><
でもあれ、映画になったことがあるんですよね。
とても恐ろしくて、見ることなんてできません! 絶対突っ込みたくなるはずですし。
作るなら、自分で作りたい^^(できないけど)

甘夏、甘かったのですね?
今はいよかんとかも、出てますよね。デコポンとか。
みかんによって、搾れる量がそんなに違うとは。
種はしっかり濾してから、飲みましょうね^^
管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

~ Trackback ~

トラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【電脳うさぎとココロのありか 第13話 日記・鍵 】へ
  • 【(雑記)Happy New Year♪ご挨拶はなぜかイラストで】へ