「白昼夢 」
挿入話 序曲・本当のプロローグ

白昼夢 挿入話 序曲・本当のプロローグ

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「私、あの子の首に手をかけたの」
マヤは冷え切った細い指を口元に当てながら、声を震わせて言った。

深夜。いつもより早めに店を閉めようとした俺の前に、彼女は現れた。
吐く息も白くなるこの時期に、ラメのキャミソールにダウンをじかに羽織った姿で店の裏口に立っていた。

彼女は6年ほど前までここに勤めていたホステスで、バーテンとしてこの店に来た俺とも親しくしてくれていた。
けれど、ただそれだけの間柄だ。
4、5歳の男の子を育てながらだったが、彼女はまだ若く、美しかった。
突然別の店に移り、風のうわさで金回りのいいパトロンを見つけたと聞いていたが。

尋常じゃない彼女をとりあえず店に入れ、ヒーターをつける。
けれどもその体の震えは何時までも止まらなかった。
ただ年季の入った大型のオイルヒーターが寂しげに電気音を響かせていた。

「あの子って、マヤさんの子供? 一度ここに連れてきた事があったけど。あの男の子?」
マヤはやはり震えながら頷いた。
子供は嫌いだが、なぜだかその子を良く覚えている。くるりとした目の人形のように可愛らしい男の子。
白人の子のような癖っ毛のせいなのか、まるで宗教画の中の天使を思わせた。

「あの子が、どうしたんです?」
「あの子・・・・私、あの子を殺そうとした」

あとからあとから流れ落ちる涙。
黒のダウンコートの下の白い首筋。
震える肩。
俺はその衝撃的な言葉を聞きながら不思議と、とても頭が冷静になっていくのを感じた。

「何があったんです?」
たぶん俺ほど冷たい人間はいない。

「あの子・・・あんなひどい目に遭ったっていうのに」
泣き続けるその人に何の哀れみも持たず、綺麗な不思議な生き物を見るように、ただ見つめていた。

「落ち着いて、マヤさん。話してみて。何があったんです?」
たぶん、誰も頼る人を思いつかぬまま、彼女はここに来てしまったのだろう。
「私だけが耐えていればいいと思ってた。あの男にどんな酷い扱いを受けたって、仕事と思って私が我慢していれば、あの子と生きて行くくらいのお金はできる。そう思ってあの牢獄のような部屋で暮らしてたの」

運が悪いよね。あんたは、とことん。
「あなたの身受け人は、ひどい男だったの?」

そこに居たのが俺で。

「私はいいの。あの子が居たら生きていけると思った。
あの子はいつも私を気遣ってくれたの。小さな頃から、いつも。
まだ11歳だけど、いつも私を守ろうとしてくれている。
たぶん、時々現れるあの男と私が普通の関係じゃないって事も知ってると思うのに」

まだ声を震わせている彼女の言葉を聞きながら、俺は何となくその日常を想像してみる。

マンションの一室に閉じこもる母親。
たまにふらりとやって来る中年太りの男。
卑げた笑いを浮かべ、母親の体に触れる汚らしい男。
別室で、あるいは外に出て、一人で凍えながら耐え難い時間を過ごす少年。
ゾクリとした感覚に襲われ、さすがに俺は罪悪感を感じた。

「でも、その子をどうして?」
俺はさも心配そうな表情を作り、そう聞いてみた。

「常用している睡眠薬を少し飲み過ぎたせいで、今日、目を覚ましたのは昼過ぎだったの。
リビングにはあの子が居るはずなんだけど・・・他にも数人の気配がする。
変に思ってドアを開けると、あの男ともう一人知らない中年男がいた。
そいつらは振り返って、ゾッとするような嫌な笑いを浮かべて私を見たの。
あの子は・・・・床の上に座ってた。毛布を体に巻いて・・・・人形のように動かずに窓の外を見ていた。
血の気の失せた青白い顔をして、じっと外を見ているの。あいつらは、・・・あいつらは笑いながら出ていった。」
マヤは呼吸の仕方を忘れてしまったかのように何度も息を吸い、苦しそうに肩を振るわせた。

「落ち着いて、マヤさん。ゆっくり息をして」
「怖くてたまらなかった。・・・・あの子の毛布に・・・いくつも血のあとがついていて・・・・。
毛布の下には何も着ていなくて・・・。 あんな小さな子を、あいつらは・・・」
過呼吸になりかけている。
「あの子は・・・・」

落ち着かせた方がいいだろうか。

「声も出さなかった」

いや。

「許せない!」

その唇からつづられる言葉を聞き続けたかった。

「優しい子なの。小さな頃から。私が疲れてると静かに一人で遊んでくれた。ひざに乗ることもしないで、ただニコッと笑ってくれた。うたた寝していると、いつの間にか、そっと毛布をかけてくれた。
私の宝物。神様がくれた天使」
天使か・・・・。
いつもの俺ならくだらないと鼻で笑うところだが何故か笑えなかった。
この人にとってはそうなんだろうな。
俺はマヤの胸に揺れる銀のクロスのペンダントをボンヤリ見つめながらそう思った。

「あの子、その肩に触れるまで私に気がつかなかった。私に気がつくとね、ゆっくり振り向いてじっと目を見るの。きっと・・・なんでもないよって笑おうとしたんだと思う。唇が震えてた。笑う事なんて出来るわけないのに」
さっきまで不規則に繰り返されていた、荒い息づかいが止まった。
肩や指先の震えも止まっていた。
呼吸さえ止まってしまったのではないかとドキリとして彼女を見ると、彼女はどこか一点を見つめたまま、静かに言葉を続けた。

「気がついたら あの子の首に手をかけていた」
マヤはじっと目を見開いて、そう言った。
俺はただ吸い込まれるように彼女の発する神聖な言葉を聞いていた。
シンとしているのに何かザワザワと心地よいノイズがまとわりついて来る。
もう、罪悪感は感じなくなっていた。

「自分でも何をしているのか分からなかった。気がついたら、その細い首に両手をまわしていた」
「それは、汚されたから?」
「汚された?」
「あいつらに」
「わからない」
「わからないの?」
「守れなかった」
「守れなかったから?」
「ここにいてはいけないと思った。私のそばに。私の血があの子を汚していく。私はあの子を守れない」

彼女の頬を止まることなく涙が伝う。
まるで酒に酔った時のような気だるい陶酔を感じながら俺はそれをじっと見ていた。

「あの子は私が首に手をかけても少しも怖がらずに私の目をじっと見つめてきた。
それどころか、どこかホッとしたように表情を柔らかくして。笑っているように見えた。
あの子の首から温かい体温が伝わってくる。その温もりさえも愛おしいのに。
私はゆっくりと握る指に力を入れていった。あの子は『いいよ』とでも言うように目を閉じた。
その肩も、その首も、本当にまだ細くて、頼りなくて。あの子はその全てを私に委ねるように、目を閉じたの」
その光景が一瞬にして映像化され、俺の脳裏に焼き付いた。
背徳的な、なおかつ神聖なその情景にゾクリとする。

「でも、指先に伝わってくるの。 トクン、トクンって、命の鼓動が。
あの子を守ろうとする何かが、私を現実に引き戻してくれた。
私・・・とんでもないことをしてしまうとこだった。取り返しの付かないことを・・・」
 マヤはその子をベッドで寝かせた後、マンションを出てきたという。この寒い中を、何時間彷徨ってここに辿り着いたのだろう。

「私、どうしたらいいだろう。ねえ。私、どうしたらいい?」
「それを俺に聞きたいの?」
「・・・・うん」
弱い人だ。
「俺が言うとおりにする?」
「うん」
自分で立つことも出来ずにいる。

「帰りなさい。あなたの家に。あの子・・・・待ってるよ」
このまま返してもきっとまた心を乱してしまう。
「帰る?」
「そう。一人で帰れるね」

きっとまた。繰り返される悲劇。

「うん、・・・・わかった。あの子、待ってるもんね」
マヤは一生懸命笑ってみせると、少しおぼつかない足取りで店を出ていった。
まだ若く、美しく、儚く、悲しい背中。その先に待っている闇を見たくなった。ただじっと。
この世に天使がいるのかは知らないが、悪魔ならいる。



その結末は全くあっけなく俺の元に届いた。朝のニュースという形で。
彼女は手首を切り、マンションの一室で遺体となって発見された。
寝室ではもう一体の死体。彼女の内縁の夫だった。
結末はあまりにもあっけなく、ただもの悲しく、よそよそしかった。
俺が求める悲劇はこんなんじゃない。こんな陳腐で安易で無機質なものじゃない。

けれどニュースは続く。
子供の姿はどこにも無かったらしい。
あの子は、どこに消えたのだろう。
彼女が天使だと言ったあの子は。

その羽根はまだ白いままだろうか。その手はまだ清いままだろうか。
薄汚れたボロアパートの窓から俺はくすんだ空を見上げた。
天使はいない。でも悪魔ならたくさん生まれる。
物語はまだ終わらない。これからだ。

悲しく、どこまでも切なく陰惨で無情で。
けれども体の芯が震えるほど甘く美しい、俺好みの悲劇が。

やっと始まる。




           (序曲 END /第8話へ続く)



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猟奇じみた挿入話で申し訳ありません。
封印しようと思ったんですが、8話への導入話にもなるので、お叱り覚悟で載せてみました。
しかし、これが白昼夢の本質かもしれません。

マヤ。
陽の母親です。
この舞台裏で、陽と坂木は出会ったという事になります。

次回の第8話は現代にもどりますが、このプロローグの続編となります。
どうにもならない欲望とも言える闇をかかえた「俺」は、羨望する悲劇の続きを見ることができるのでしょうか。

次回、「白昼夢 第8話 渇望」です。





もくじ  3kaku_s_L.png 凍える星
もくじ  3kaku_s_L.png モザイクの月
もくじ  3kaku_s_L.png NOISE 
もくじ  3kaku_s_L.png RIKU
もくじ  3kaku_s_L.png RIKU・3 托卵
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
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~ Comment ~

すごいです。 

読んでて唸りました。

limeさんって、凄い人ですね。表現力が。

このプロローグで、「白昼夢」全体がグッと引き締まったような気がします。
こういう前置きがあって、8話に繋がるの、いいと思います。

だけど、こういう作品が書けるって、本当に凄いなぁ。
私には絶対に無理。羨ましいです。

ほう 

これはまた気になる挿入話ですね。

これだけでも少し触れば、話として完結してそうな。
「俺」はいったい何者なんでしょうね。

白昼夢の本質・・・・・・確かにそうかもしれませんね。
テーマはとてもダーティーで重いものなんですけど、
陽や坂木さんの人間性みたいなもので、
おぞましさのようなものはなかったのですが・・・・・・。

次回から楽しみにしています。

わ~♪ 

>narinariさん

あ、ありがとうございます。もったいないお言葉!

何と言いましょうか、この物語は私が作っているというより、
登場人物がかってに物語を展開してくれる感じなのです。
うまい具合に8話につながってくれるといいんですが。

こういう流れも受け入れられるんだと、少しホッとしました。
ありがとうございます、narinariさん。

さて・・ 

>ヒロハルさん

「俺」はいったい何者なんでしょう。
どんなふうにかかわってくるのか、見届けてあげてください。

実は私としては「俺」、結構好きなんです。
変ですよね(汗)
でも、普通の人なんだと思いますよ。ここでばらしてもなんなんですが・笑

ダークでダーティな白昼夢、良ければまたお付き合いください。

NoTitle 

これはすごい……うなりました。

さすがです。もっと書き込めれば江戸川乱歩賞も夢ではないかもと思います。

これだけの小説を書ける人がメジャーデビューしていないのは惜しいであります。

わたしだったら、これは「俺」の回想として、8話に混ぜるところですが、limeさんのとられた方法でも、ショッキングでいいのではないでしょうか。

坂木さんが知ったらどんな反応をするのやら……。

Re: NoTitle 

>ポール・ブリッツさん

ありがとうございます(T_T)
で、でもそんなに褒められてしまうと、怖くて次が心配です・笑
私の作品は、一瞬の思い付きが勝負の短編の寄せ集めですから、とても長編は無理なんです。
一度でいいからちゃんとした長編を書いてみたいです。

8話がお気に召すかわかりませんが、あの二人が出てくる以上、そんなに殺伐とした内容にならないんじゃないでしょうか・・・。(どうだったかな・笑)

そう、坂木の反応が私も気になります。

こんばんは。 

このプロローグを読んで、私の中の「ズレ」がカチリと合いました。

坂木と陽の出逢いのシーン、「室田」によるイジメ。
漠然とした書き方をされていたので、先入観だけのモノでしたが、「確信」に変わりました。

この章は、一人称での回でしたが、この「俺」はこれからも登場するのでしょうか。一体何者?
陽の母親が相談出来る立場だったのであろう、たった一人の相手。
しかしその相手である「俺」の背景が見えない…。


…うおー!気になって気になって眠れません~!(←単に昨日寝過ぎ・笑)

わあ♪ 

>蘭さん

そんな深い時間に!大丈夫ですか、眠れましたか?
プロローグも読んでくださったんですね。

はい、あの「俺」が8話『渇望』の中心となります。
名前も出てきます。
蘭さんのモヤモヤが解消されればいいんですが・・・。
なかなか理解不能な人物なので、ますますモヤモヤさせてしまうかもしれませんね(^^ゞ

NoTitle 

この女、なんちゅう女。
責任感の欠片もないのかね。
なんでそう女でいたい。
母でいればいいじゃないか。
手首を切って自分だけ、この世から逃げた。
心も体もボロボロに傷ついた幼子を捨てて。
あーーー腹が立ってまともに感想が書けない。
勘弁してぇ~~

ポチして帰りヤーース。
v-15

ぴゆうさんへ 

この「俺」に怒りが行かずに、母親にいくというところに、ぴゆうさんならではの愛を感じます。e-267

「弱かった」「かわいそうな人」で片づけられてしまいがちなこの母親。
実際、ひどいです。
弱くて弱くて、自分を憐れんで、子供を守らずに逝ってしまったんですから。
どこかで責めてやりたかったんですが、そのチャンスも来ず・・・。

でも、陽は本当にこの母親が大好きで。母親よりも、母を守れなかった自分を責める子で。
母を恨む子だったら、この物語も変わってきてたでしょうが・・・。

次回は、現代に戻ります。
「俺」が陽と坂木の前に現れます~。^^

天使とは… 

人間ではないから、‘天使’という。
どちらかに偏り過ぎていると、過剰なモノを抱くと、人間(ヒト)ではいられなくなってしまう。
生への渇望と死への憧憬。
それらが均等にあって、人間であると思う。
生への渇望の過剰が‘悪魔’を生み、この世をガラスを透かして‘透明’なモノを見るようになってしまったら、もはや‘人間’の域を超えてしまう。
天使も悪魔も人間ではない、という時点ですでに人間にとっては異質なモノになり、その精神(ココロ)は常軌を逸してしまうけど、それは人間の理論であり人間の常識であるから、彼らもきっとその奥底に潜む‘狂気’を素直に生きているに過ぎないのでしょう。
守りたいモノを守れない。
母親の苦悩は想像して余りあります。
シートン動物記に、人間に捕われた子狐を、どうしても救い出してやれないと分かった母狐が、毒の餌を与えて殺した…というエピソードがありました。
決して自殺なんてしそうにない野生動物でさえ、そういうことをする。
その衝撃は大きなものでした。
子どもを殺そうとした。
だから、これはこの母親にとっては深い愛の表れであると同時に、女の弱さでもあります。
それを最終的に自らの死に寄って閉めてしまったが故に、子どもは罪を犯してしまった。お互いが愛するモノを守ろうとして、一人では人間であり、一人は天使であったから。

fate流解釈ですな。
辛いなぁ…

fateさんへ 

fateさんのコメ、しみじみ読みました。
深い・・・。うなりました。
天使、悪魔。
人間が勝手に定義した生き物ですが、語り継がれると言う事は、それはきっと存在するのですよね。

自分の中に悪魔がいると自覚している「俺」。
マヤの天使である「子供」が、堕ちて汚れて悪魔になるのを望む男。
果たして、陽は、堕ちてしまったのか。次話への序曲です。

その「シートン動物記」のお話、覚えてきます!
子供心に、とても衝撃で切なかった記憶があります。(すっかり忘れていたのに・・・fateさん、すごい)
母親とは、聖母であると同時に、この母親のようなエゴを抱えている生き物なのかもしれません。
そのわがままと、弱さが、悲劇を生んで行くんです。

人間って、なんでこんなに弱いのかな・・・・と、いつも思います。
神に、仕組まれたのだろうか・・・などと思ってみたり。

>生への渇望と死への憧憬。
それらが均等にあって、人間であると思う。
生への渇望の過剰が‘悪魔’を生み、この世をガラスを透かして‘透明’なモノを見るようになってしまったら、もはや‘人間’の域を超えてしまう。

このあたり、fateさんはもう、8話を読んでしまったのか、と思わせる表現で、ドキリとします。

時間は現代に戻ります。この一匹の悪魔と一匹の天使(or悪魔)のその後をご覧ください。

なんというか…。 

このお話は「白昼夢」すべての序曲なのですね。

もしかしたら「マヤ」という名前も源氏名か何かで本名ではないかもしれない。
ここまで惨たらしい「現実」がありながら、何もかもあやふやな…何とも不思議な感覚です。

私はここへきて初めて陽君の内面というものを考えてみました。というより、「ここまで書いてあるのに、そこに思い至らないあんたは愚かだよ?」と言われているような気がしました。

彼は26年生きてきました。少なくとも、11歳の時からでも15年生きてきたことになる…でも、彼は、彼自身はそれを果たしてそれを望んでいたのか?
自分に手をかけようとした母親に全てを委ねようとしたのではないのか?
闇組織の一員となってまで生きようとするのは、「生きたいから」ではなく「生きる事自体が己を罰することになる」と思っているのではないのか?

…ここまでが限界でしたが(苦笑)

陽君という人は、なかなか内面を見せてはくれないようです。
「死んだように生きる」という言葉がありますが、陽君は「生きながら死んでいる」のではないかと…彼が人間離れした「天使」のように見えるのは、もう既に「感覚としてこの世のものではない」せいかも知れません。

有村司さんへ 

おおお。有村さんは、陽と言う人間を、すごく的確にとらえていますよ。

陽という人間は、じつは、読む人それぞれの解釈で、捉えて欲しいと思っています。
だから、極力心理の描写を抑えました。

有村さんが思い描いた陽の人物像。これは、私の描きたかった陽に、すっごく近いです。
>自分を罰するために生きる。
そうなんだと思います。
陽にとって、生きることは幸せではないのかも。
あのとき、母の手にかけられていたら・・・と、ずっと思い続けているのかもしれませんね。

ただ、今、生きたい理由があるとすれば、・・・坂木かな?

>生きながら死んでいる。
>感覚としてこの世のものではない

これもドキリとします。
もしかしたら、彼は自分を死へいざなう運命を、待ちながら生きているのかも。
自暴自棄とはちがう、生への執着のなさが、彼を天使にしてるのかも・・・。

まあ、坂木にとっちゃあ、危なっかしくて「いいかげんにしてくれ~~」って感じです^^;
可愛そうな坂木・・・。

さて、次回の9話。すこしだけ、陽の内面(本質)が見えるかもしれません。

また途中経過(*^_^*) 

う~ん、そう来ましたか、と思いながら読みました。
プロローグだからなんでしょうが、このエピソードを、マヤでもなく陽でもなく、まだ誰ともしれない『俺』に語らせたのが怖いですね……
いえ、エピソードではなく、物語の起こりとして位置付けたんですね。もしもマヤか陽の言葉で語られていたら、ただのエピソードになってしまうけれど、俺の視点から語られることで、小説になる。
本当にlimeさんの構成力の凄さに感動します。
最後まで読まずにここでコメント書くのも時期尚早という気はしますけれど…覚えていられないので、書いとかなくちゃ!

陽の淡々とした感情のあり方、何だかすごくよく分かります。
(うちの某主人公も、時々こうなっているので……)
でも、今までのlimeさんの主役級人物(なんか変な言い方…)とは違うように感じるのは、limeさんがここまで陽の位置から書いていなくて、陽を横から見ているように書いているからなんですよね。
読者と陽を繋いでいるのは坂木氏。

それにしても坂木氏の熱さとか感情の深さとかがなかったら、やっぱりこの話は救われそうにないので、私はひたすら坂木氏を応援することに決めました。第7話のHOMEを読んで、しみじみそう思いました。
う~ん、熱いおっちゃんだ!一緒に両手を挙げてスプラッシュマウンテンを落ちたい!
でも物語の屋台骨を支えるのはこういう熱意というのか、愛なんですよね。
それが実るかどうかは分からないけれど、そして確かに陽はすでに自らの死をイメージとして知っているのかもしれないけれど、でもどんな形でも生きているのだから、生きていってほしい。そして一瞬でも、温かいものに触れているのだから、それを大事にしてほしい。
って、陽は十分わかってるんだろうな。
皆さんの感想とか読んで…う~ん、私ってやっぱり流れるままに読む読者なのだわと思いました。謎解きとか、一生懸命推理をしながら読むことができないので、これからもlime河に流されるままに読みたいと思います。

う、でも…ここを拝読して良かった。
迷っていた部分の公開を後押ししてもらった気がします(十分に、カミングアウトでいただいたコメントで後押ししていただいたのですが…まだ悩むと思うけれど)。
OEAの次は何をもじろうかとネタ探しに来て(!)、ここに捉まってしまいました^^;

大海彩洋さんへ 

途中コメ、大歓迎ですよ。
なにより、ここまで読んでくださって、感激です!!

この「序曲」は、構想としてずっとあったんですが、書いて引かれないかな・・・と、しばらく悩みました。
今ではなんとも思わないのですが、当時はちょっと勇気の要る内容でしたので。
この「俺」に語らせるのは、何の計算もなかったのですが、大海さんに言われて、あ、そうか、と思いました。
陽やマヤに語らせたとしたら、また別のものになっていたかも。
私としては珍しい「一人称」にしてみたのも、今思えばよかったのかな、と。
不思議なもので、一人称って幼い印象を与えがちですが、逆に思い切り残酷な描写ができるのも、一人称ですよね。

そう、陽の視点がほとんどないのも、ワザとかもしれません。
あまり感情を晒さず、不可解な人物でいて欲しい気がして。
作者の中ではもちろん、しっかりと陽の心情は把握していて、どうしようもなく可愛い存在ではあるのですが。
この辺も、今書いたらまたちょっと、違う形になるかもしれません。・・・いや、今では到底、こんな設定では書けません。怖くて><

> う~ん、熱いおっちゃんだ!一緒に両手を挙げてスプラッシュマウンテンを落ちたい!

もう、是非落ちていってください(爆笑)
なんか、すごく想像できて・・・(もう一度笑う)
坂木を応援してくださって、ありがとうございます。
陽って、応援しなくても大丈夫な印象を与えてしまうけど、坂木はもう、いっぱいいっぱいですからね^^;
38歳という設定ですが、だんだん私の中でおっさん化してきて、どうも45歳くらいの風貌です。
(大海さんのところの45歳は、別格の男前ですが^^)
このおっちゃん、愛だけはいっぱい持っていて、とても人を殺せる感じじゃなくなっていったのは、私の拙いところです。
でも、やっぱりこの坂木の陽への愛情は、海より深くあって欲しいのです。ああ、小説って、難しいです。

陽が坂木のこと、この人生のことをどう思っているのかを語る部分は、ほとんどないと思うのですが、最後の方で、それに匹敵する部分が出てくると思います。
大海さんが、それをどう感じてくださるか、そして、坂木の本音を、どう感じてくださるのか、今からドキドキです。

ここの読者さんのコメント、すごくいいでしょ?
今ではもう、ブログを卒業してしまった人も多くて残念なんですが、このコメントたちは、たからものです。
もちろん、大海さんのコメも、本当に毎回参考になるし、勉強になって、最高のたからものです。
FC2さん、不具合を起こして消しちゃったりしないだろうかと、ビクビクしています。

大海さんは、まだ公開を悩んでらっしゃる展開があるのですか?
逆に、どんなのだろうとワクワクします!ああ、そして私は、早く現行に追いつかねば。
早く、あの先をしりたい。
でも、じっくり読ませていただきますね。

今読むとこの白昼夢、本当に文章的に拙くてお恥ずかしいのですが、このあとも片目をつぶりながら、処女作にお付き合いください^^

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鍵コメKさんへ 

Kさん、こんばんは。続きを読んでくださったのですね。
このマヤは、陽の母親なんですが、「俺」は、坂木ではありません。

坂木はずっとOEAにいましたし、陽が11歳の、まさにこの夜、坂木と陽が、初めて出会うのです。
この「俺」が、マヤをマンションに返してしまったせいで、悲劇が起こったのです。
マヤは自殺し、陽はパトロンの男を殺し、そして坂木が陽を連れ去ります。
「俺」が見たニュースに流れたのは、その悲劇です。

突然出てきた「俺」が、紛らわしかったのかもしれませんね。
この話は、挿入話なので、ほかの話とは、別物にしたかったのです。

次回の第8話「渇望」には、あれから14年後の現代に戻ります。
「俺」が、再び陽と坂木の前に現れます。名前は笠原。
陽が、殺したいほど憎む男、笠原との対決を、見てやってください。

Kさんは、今の連載を終えられたのですね。
なかなかゆっくり読みに行けなくて、ごめんなさい。
この休みにはきっと!

そうですね。小説は個性も大事ですが、まずは基本を知ることが重要だと思います。
そして、いろんなプロの作品に触れることは、もっともっと大事だと思います。
何をもっていい小説とするかは、人それぞれですが、やはりそれを生業にされている方の文章や構成力は、素人には太刀打ちできないものがあります。
私は、素敵な作品に出会って「うわ~、やっぱり叶わないや><」と思う瞬間が、一番好きです。
そんな感動をしながら、「人を楽しませるということは、どういうことだろう」と、学べる。
読書って、最高の勉強方法だと思います^^
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