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『終末のフール』伊坂幸太郎

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終末のフール (集英社文庫)終末のフール (集英社文庫)
(2009/06/26)
伊坂 幸太郎

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やっと一冊読み終えました。一ヶ月半かかったかな。
これも、入浴中に読む、という制限のため、仕方ないですね・笑
もっと読書時間がほしい・・・。

この「終末のフール」も、またもや今までの伊坂作品とひと味違う、人間ドラマでした。
8年後に地球に隕石が衝突して人類が滅びる。・・と発表されて5年後の、退廃した日本が舞台。
まるでSFのような設定ですが、そこで綴られるのは超現実的な人々の葛藤と日常です。
ゴールデンタイムに流れる恋愛ドラマなんかよりもずっと、真に迫る世界観です。

でも、そこで描かれるのは、パニック映画のような殺伐さではなく、淡々と日々を生きる人たち。
だからよけいにヒタヒタと悲しさと恐ろしさがせまってきます。

ドキドキしたミステリーを好む私が好きなタイプの小説ではないんですが、なぜか次々に小分けされた人々のお話を読んでいってしまうんです。その先に、なにか納得する答えがありそうで。
これが伊坂さんの力でしょうか。

どんなにミステリアスな小説でも、そこにリアリティや引き込む会話文がないと
すぐに読むのをやめてしまいます。でも、伊坂さんの小説は最後まで気になって読んでしまうんです。(ただ一つ、グラスホッパーは中断してしまいましたが・笑)

生きる意味を考えさせるために「死」を持ってくるのはちょっとばかし卑怯かもしれませんが、
この場合スケールが違います。
なにしろ、すべての人が死んでしまうんですから。
一旦この世界観に素直に従ってみたら、とてつもなく恐ろしいことがわかります。

読み終えて感じたこと。
それは、生きる意味とか、死にたくないとか、そんなことではなくて、ちっぽけな欲求でした。
きっと、誰の心にもあるだろう欲求です。だから、ナイショ・笑

それにしても改めて伊坂さんの描く世界は幅広いな、と感じました。
何が飛び出してくるかわからない。
才能って、そういうことなんですよね。


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~ Comment ~

NoTitle 

浴室で読まれるのですか!?
本がブヨブヨになったりしません?
 
似た話で手塚治虫さんの「火の鳥・未来編」があります。
ただ一つ違うのは自分1人だけが生き残るのです。しかも数億年間i-230

しかし≪8年後に地球に隕石が衝突して人類が滅びる≫などと宣言されたら、そら退廃しますよね。
僕も理性を保てるか分かりません。

ぶよぶよ・笑 

蛇井さん、いいところに気付きましたね。
さすがに一ヶ月もお風呂の友にしてたら、カバーはへろへろになります・笑
でも、意外と今の紙は丈夫で、しゃきっとしてるんですよ。
(でも作家さんにがっかりされそう)

わあ、自分一人生き残るのは絶対嫌ですね。それだったら一番に逝く方がいいなあ。
数億年って、何年?笑 そんなに生きたくはないです(>_<)

8年後・・とか嫌ですよね。
せめてあと一週間後。・・・それも嫌かな。パッとがいいです。パッと、消えちゃうのが。
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