更新履歴

さわりを読む▼をクリックすると更新された内容の冒頭部分がご覧になれますので、久しぶりのご訪問の方は
こちらで未読・既読のご確認ができます

日付別の更新チェックはカレンダーの日付をクリック ▼

2012 09123456789101112131415161718192021222324252627282930312012 11

【  2012年10月  】 

雨猫 最終話  超えるために

雨の日は猫を抱いて

2012.10.29 (Mon)

 「倉田さん、もうひょっこり休まないでくださいよ。スタジオ、あと4日間押さえてありますから、遅刻も無しですよ」「了解。お疲れっ!」軽快にそう返すと、倉田は事務所の前で沢村と別れた。この日は休日返上の撮影だったが、わりと段取りがうまく行き、午後4時にはすべてのカット撮りが終了したのだ。このところ、仕事の方も順調だった。以前、へそを曲げて断ってきた料理家の先生も、その後あまりにも倉田の写真が好評だった為...全文を読む

▲PageTop

(雑記)初めていらっしゃった皆様へ^^

初めていらっしゃった方へ

2012.10.27 (Sat)

 (挨拶文:2012年10月設置)この『小説ブログ「DOOR」』に来てくださった皆様、はじめまして。このブログは、わたくしlimeの、オリジナル小説を掲載しています、小説ブログです。【プロフィール】名前 -- lime:ライム (何も考えず、飼っている犬の名を借りたことに、今少し後悔しています^^;)趣味 -- 以前は絵ばかり描いていたのですが、小説を書き始めてからは、とにかく仕事と家事以外の時間は、小説執筆に没頭...全文を読む

▲PageTop

雨猫 第33話 あの日の君に

雨の日は猫を抱いて

2012.10.25 (Thu)

 由希の手の中で、ほんの少し震えるその写真を一緒に覗き込みながら、倉田は改めて美しいと思った。薄暗く、陰気で冷たい雨だというのに、早々に点灯した街灯の光を受け、その少年とも少女ともつかぬ子供の笑顔が柔らかく浮かび上がっていた。その子供は情景の一部のように、画面左寄りにポツンと立っているだけだった。けれどモノトーンに近いその空間に、その笑顔と、胸のあたりに大事そうに抱いた灰色の猫が、雨の冷たさを払拭し...全文を読む

▲PageTop

雨猫 第32話 その手の中へ

雨の日は猫を抱いて

2012.10.21 (Sun)

 翌朝10時に退院手続きを終え、倉田と由希はその足で、同病院の神経科に入院している由希の義母、希美子の様子を見に行った。その簡素な個室で、希美子は人形のように体を横たえていた。昨夜から再び精神の興奮状態が続き、それを鎮める安定剤の投与のため眠っているのだと看護師が説明してくれた。担当医師から聞いた話を要約すると、希美子は統合失調症の妄想型に近い症状があるということだった。元々持っていた素因に強いショ...全文を読む

▲PageTop

雨猫 第31話 病

雨の日は猫を抱いて

2012.10.17 (Wed)

 「すぐに終わると思ってたんだ、そんな悪夢は」少し曇ってきた窓の外に視線を移したあと、由希は続けた。倉田ももう話を止めることはせず、先ほどの丸椅子に再び腰掛け、横たわる少年に目をやった。気の済むまで話させて、そして自分はそれをちゃんと聞いてやろうと思った。「だって母さんは、僕が3歳の頃からずっと母さんだった。父さんのことが大好きで、僕のこともすごく大事にしてくれた。小学3年生くらいの時に、お酒に酔っ...全文を読む

▲PageTop

雨猫 第30話 残ったもの、失くしたもの

雨の日は猫を抱いて

2012.10.13 (Sat)

 『・・・はあ? なんで倉田さんがぶっ倒れちゃうんですか。救急車呼んだ本人でしょ?』沢村は電話の向こうで呆れた声を出した。不覚だった。仕事に遅れてしまう理由を、馬鹿正直にこいつに話すんじゃなかった、と、倉田は心底後悔した。なぜ〈自分も気を失って、病院に一緒に運ばれた〉、などと言ってしまったのか。「あのな、沢村。お前みたいな、心臓がプラスチックで出来てるような奴には、俺のように繊細な人間の気持ちは分か...全文を読む

▲PageTop

(雑記)リセット。隠されてる真理。

☆雑記・四方山話

2012.10.10 (Wed)

 4日前でしょうか。職場のラジオで、「iPS細胞から、卵子を作り出すことに成功」というニュースを聞き、おお、ついにか。 と、ひっそり興奮していました。昨年8月に同じ京大院グループが、iPS細胞から精子を作り出すことに成功していたので、この日も近いと思っていたのですが。そして、それと期を同じくして、山中教授のノーベル医学生理学賞受賞の朗報。医学の進歩は、すごいですね。iPS細胞(人工多能性幹細胞)に至っては、...全文を読む

▲PageTop

雨猫 第29話 この命を

雨の日は猫を抱いて

2012.10.09 (Tue)

 手に届く窓は、片っ端から開くかどうか引いてみた。玄関口、居間の窓、勝手口。トイレらしき場所の小窓。雨戸は閉まっていなかったが、どこもきっちりと鍵が掛けられている。これが最後だ、と手を伸ばして引いた小窓が、ガラリと音を立てた。幸い、格子も何もはまっていない。いざ開いた窓を目の前にすると、自分の奇異な情動に一瞬ひるんだが、このまま帰るという選択肢はもう倉田の中に無かった。---通報されても構わない。言い...全文を読む

▲PageTop

(雑記)さて、どうしようかなと思う諸々

☆雑記・四方山話

2012.10.06 (Sat)

 さて、どうしようかな・・・と、思いつつも、放置してることってありますよね。私は、面倒くさがりで、適当人間なので、そんなことだらけです。その1 「買い溜めた本がきっといつかカウンターを潰す」件私はいつもアマゾンで中古本を注文して買うんですが、当然、たまってきます。賢明な読者さんは、図書館で借りられてると思うのですが、私はとても遅読なのに加え、お風呂で読むことが多いので、絶対無理なのです。(うたた寝す...全文を読む

▲PageTop

雨猫 第28話 狂気の片鱗

雨の日は猫を抱いて

2012.10.05 (Fri)

 目的地の泉ヶ丘3丁目は、朝7時だというのに驚く程静かで、由希の家の前の細い道にも人影は無かった。倉田はタクシーを降りてすぐ、非常識は承知の上で門扉横のインターホンを2度押したが、いくら待っても応答はなく、誰かが出てくる気配も無かった。更に数回押してみた後、倉田は少し下がって家全体を見渡した。古びたその家は、どの窓も黒いカーテンか、さもなくば雨戸に閉ざされ、排他的な静寂を纏っていた。本当に今、この家...全文を読む

▲PageTop

(雑記)『秘密 ―トップ・シークレット―』うわぁ!

☆雑記・四方山話

2012.10.02 (Tue)

 最近、猛烈に読んでいる漫画がありまして。もう、アマゾンで大人買いです。ふふ、大人って素敵。(いつも、子供に戻りたいって言ってるくせに)私の大好きな、清水玲子先生のコミックです。就職した頃から清水先生の本の虜になり、それまでの作品すべて読み尽くしました。うっとりするような美しい画風と、胸をえぐるような鮮烈で残酷で切ないストーリー展開の巧さに魅了され、どの作品も、読み終わったあとはいつも茫然自失です。...全文を読む

▲PageTop

雨猫 第27話 失いかけているもの

雨の日は猫を抱いて

2012.10.01 (Mon)

 携帯電話のアラームが、遠くで小さく鳴っている。いつもはすぐ側で鳴る目覚ましなのに。不思議に思って飛び起きると、倉田はソファから転げ落ちた。その弾みで自分が昨夜はリビングのソファで寝ていた事と、携帯電話はいつもの癖でベッドサイドテーブルに置いたままだった事を、やっとボンヤリ思い出した。時刻はもちろん、アラームをセットした6時半だ。こんな朝早くに由希を起こしてしまっただろうかと心配になり、倉田は隣の寝...全文を読む

▲PageTop

前月     2012年10月       翌月

Menu

最新記事

カテゴリ

最新コメント

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

フリーエリア