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【  2011年09月  】 

RIKU・6 第20話 璃久

RIKU・6 この胸で眠れ 

2011.09.29 (Thu)

 『玉城、それどういうこと?』電話の向こうで長谷川は低く唸るように言った。玉城はまだ痛むみぞおちを押さえながらリビングの中央に座り込んだまま、たった今起こったことを長谷川に息もつかずに一気に話したのだ。床には先程自分とリクが割ったグラスの破片が、まだ至る所に散乱したままだ。木材に染みこみ始めた赤い液体の強い香りが、数分前の出来事が現実だったのだと玉城に伝えてくる。「俺にもわかりません。ただ、今リクの...全文を読む

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(雑記)リクイラスト、そして読書の秋

☆イラスト・マンガ・水彩画

2011.09.27 (Tue)

 さてさて、季節は芸術の秋。読書の秋。執筆の秋。書きかけの作品が無くなった私は、新しい物語の創造に取り組んでいます。しかしこれがもう、なぜかどっぷり暗い、悲劇的で倒錯型の物語しか浮かばない。おっかしいな。なぜ陰に向かってしまうのかな。頭で妄想してみては、あまりの救いの無さに白紙にもどす。この作業の繰り返し。私って、変な奴なのかなあ・・・。(なにを今更)あまりに何も浮かばなかったら、最終章だと言ってた...全文を読む

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RIKU・6 第19話 偽りの電話

RIKU・6 この胸で眠れ 

2011.09.26 (Mon)

 “こいつ・・・何する気だ?”玉城は一向に引かないみぞおちの痛みに体を折り曲げたまま固まっていた。呼吸をするたびに胃のあたりの筋肉が突き刺されるように痛む。それに今動くと、再びこの男に殴られかねない。リクの体に入り込んだ何者かに。玉城は浅く呼吸をし、石のように動きをセーブした。何かがリクの体に憑依している。何故か霊感が今のところ全く働かない玉城には、その正体の片鱗すらも伺うことはできなかったが、リクが...全文を読む

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RIKU・6 第18話 弔い

RIKU・6 この胸で眠れ 

2011.09.23 (Fri)

 「誰って訊かれても困るな。僕は、僕だよ」リクはサラリとそう言うと、脱いだ服を丸めてキッチンのダストボックスへ放り込み、さっさとシャワールームへ入って行ってしまった。その赤黒いシミを付けた衣服一式は、洗う余地もなく、その青年に不浄なものとして処理されたのだ。当の玉城は、自分の口から出た「お前、誰だ」という言葉に自分で衝撃を受け、リビングの隅でシャワールームへ続くドアを見つめたまま固まった。そんなこと...全文を読む

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RIKU・6 第17話 失われた朝

RIKU・6 この胸で眠れ 

2011.09.20 (Tue)

 玉城は最寄り駅で電車を降り、ちょうど運よく待機していたタクシーに乗り込んだ。循環バスもあったが、リクの家は停留所からも遠いので、急ぐときは使えない。先程までぐうたら部屋で転がっていた自分に腹が立って仕方がない。今は一分一秒が惜しかった。車窓の緑が濃くなり、リクの家が近づくと玉城は心の中で祈った。どうか、家に居てくれ、と。リクの家の前にタクシーを停め、慌ただしく降りた。少し待たせておこうかと振り返っ...全文を読む

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(雑記)2周年^^

☆雑記・四方山話

2011.09.18 (Sun)

 うっかりしていましたが今日は9月18日ですね。この小説ブログを初めて、まる2年が経ちました。(*^-^*) 始めた当初は「半年続けばいいな・・・」と思っていたのですが、なんと2年ですよ。くじけずに続けて来れたのは、本当に皆様のおかげです。小説ブログということもあって、なかなか入ってきて貰いにくい場所ではありますが、読まずとも、来て頂けるだけでとっても嬉しいです。(雑記とかも、ありますしね^^)ましてや、毎...全文を読む

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RIKU・6 第16話 リクを捜して

RIKU・6 この胸で眠れ 

2011.09.17 (Sat)

 「ぅ……あたま痛て……」頭痛と喉の渇きが、玉城を浅い眠りから引きはがした。転がったままカーペットの上の散らかり様を見て、玉城は昨夜、相当飲み過ぎたことを悟った。昨日の取材のあと大東和出版で内容の検討をし、まだ明るいうちに社を出たのだが、駅でバッタリ大学の時に仲の良かった友人と再会したのだ。居酒屋をハシゴし、学生時代の思い出話を肴に深夜まで飲み明かし、そのあと会場を玉城のアパートに移して飲み直した。よう...全文を読む

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(雑記)魔性を呼び覚ます?三島由紀夫『禁色』

☆感想(観劇・映画・小説)

2011.09.15 (Thu)

 少し前から、三島由紀夫の『禁色』(きんじき)を読んでいます。そして、いま、まだ半分くらいです。読み終わってないのか! ・・・はい、いつも長編は、半分くらいで語りたくなってくるのです。何となく、あらすじに魅かれて購入したこの本。なんと昭和26年に書かれたものです。(発行はもっと後)私の初、三島作品。私の三島由紀夫に関する知識は、クーデターの末、壮絶な割腹自殺をした、という程度でした。政治的思想故か、...全文を読む

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RIKU・6 第15話 もう帰れない

RIKU・6 この胸で眠れ 

2011.09.14 (Wed)

 土気色のその男の顔は窓の方に向けられ、はっきりとは見えない。けれど、覗き込まなくても、それが見知らぬ男だということは分かった。エラの張った髭だらけの風貌にも、ずんぐりした寸詰まりの体躯にも見覚えがない。窓の外は暮れかかってはいたが、電気の灯り無しでかろうじて部屋の中の様子は確認できる。携帯を取りだし時間を確認する気力もなく、ただ少しばかり思考が戻ってきたリクに考えられたのは、この忌まわしい空間から...全文を読む

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RIKU・6 第14話 闇の入り口

RIKU・6 この胸で眠れ 

2011.09.11 (Sun)

 「……出ないな。くそっ!」夕刻に取材を終え、来たときと同様カメラマンの車に乗り込んだところで玉城は、ずっと気になっていたリクに電話を入れたのだが、その感情はすぐさま苛立ちに変った。今日はちゃんと電源を入れているようだが、何度コールしても出る気配がない。―――俺だから出ないのか。それともまた家に置きっぱなしで出かけているのか。携帯の画面を睨みながら、玉城は不毛なため息をついた。「あれ~? 彼女に電話です...全文を読む

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RIKU・6 第13話 クリムゾンの挑戦状

RIKU・6 この胸で眠れ 

2011.09.08 (Thu)

 意識が朦朧とするほどの疲労感を引きずり、リクは自宅へ戻ってきた。わざわざ遠回りして玉城のアパートまで行ってしまった自分が不可解で、忘れてしまいたいほど情けなかったが、そんな記憶は少しも消えてはくれない。あんな暴言を吐いて縁を断ち切っておきながら、一体どうするつもりだったのか。今朝自分の身に起きた事を、また彼がいつものように聞いてくれるとでも思ったのか。すぐに引き返し、玉城に見つからなかった事だけが...全文を読む

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(雑記)ホロホロ鳥とエトピリカ

☆雑記・四方山話

2011.09.06 (Tue)

 さあ、今日はとても爽やかな、いいお天気です。この気候が一年続けば・・・と、いつも思うんですが。今日はまた妙なタイトルですが、申し訳ない、とくにブログに取り上げるほどのネタではありません。また、最近〈夢見すぎ症候群〉が訪れて、それはそれはリアルな夢に悩んでいると言う嘆きで。最近『ダックコール』という本を読んでいる影響か、夢にまで沢山の鳥が出てきます。鳥、自然にまつわる様々な短編集なんですが。ホロホロ...全文を読む

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RIKU・6 第12話 お願い

RIKU・6 この胸で眠れ 

2011.09.05 (Mon)

 朝の9時を少し回った頃。社宅の自室で取材に出かける準備をしていた玉城の携帯に、電話の着信が入った。モニターには長谷川の名。ケトルを火に掛けながら、玉城は電話に出た。「おはようございます、長谷川さん」『おはよ。昨日は電話できなかったけど、そっちの様子はどう?』「どう、……って。それは俺の事じゃないですよね。直で電話したらどうですか? 本人に」インスタントコーヒーの粉をガサリとカップに入れた後、玉城は苦...全文を読む

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RIKU・6 第11話 心療内科医

RIKU・6 この胸で眠れ 

2011.09.02 (Fri)

 「いや、正直驚いたよ。本当に君が玄関口に立ってるんだからね。しかもこんな早朝」荻原医師はいつもの良く通る声で快活にそう言うと、リクの前に煎れたての温かいコーヒーを置いた。そしてまだポロシャツとスウェットパンツというラフな格好で、自身もリクの正面のソファに腰かけた。そこはいつもリクが通う診療所に併設された、荻原の自宅の小さな応接室だった。「診察室を開けてもいいんだけど、ここの方が落ち着くだろ?」そう...全文を読む

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